自己破産の同時廃止事件とは

自己破産の手続き

同時廃止事件とは、ほとんど財産が存在しない自己破産を迅速に処理する方式であり、破産手続きの開始と同時にその手続きが終了します。
この方法は、手続自体が短く、費用面でも優れていますが、一方で特定の条件や注意が必要です。

自己破産の手続きは主に「同時廃止事件」と「管財事件」の2種類に分けられます。
同時廃止は、申立人に資産の換価を行って債権者に配当するほどの財産がないと裁判所が認定した場合に、破産手続き開始の決定と同時にその手続きを終了させるプロセスです。
この方式では、破産管財人が選任されず、資産の換価や配当は行われないため、手続きはシンプルになります。

管財事件との違いは明白で、管財事件では破産管財人が任命され、資産の調査・換価・配当が行われます。
そのため、管財事件に移行すると、手続きの期間や費用が大幅に増加しますので、どちらに分類されるかは非常に重要です。

同時廃止になるための主要な条件は、
① 個人の破産であること
② 一定の財産を超えていないこと
③ 免責が認められない理由(浪費や詐欺など)がないことです。
これらの条件が満たされれば、裁判所は同時廃止を選択しやすくなります。

手続きの流れとしては、弁護士や司法書士への相談、申立書類の準備、裁判所への申立ての後、場合によっては債務者審尋(裁判官との面談)が行われ、その後、破産手続き開始・同時廃止決定→免責審尋→免責決定という順番で進行します。
一般的に「申立てから免責まで約3〜6か月程度」で終わることが多いとされています。

具体的には、最初に「弁護士や司法書士に相談」して現状を整理します。
借入先や残高、預貯金、不動産、車両などの資産、給与や年金の状況を確認し、必要書類(債権者一覧、預金通帳の写し、給与明細など)を用意します。

準備が整ったら、裁判所に破産申立てを行います。
申立書類を提出すると、裁判所は申立時点で「換価して配当できる財産が存在しないか」を判断し、条件が揃っていれば破産手続き開始と同時に廃止する決定が下されます。
同時廃止になれば、破産管財人は選任されず、資産の換価や配当は行われません。

手続き中に債務者審尋(裁判官との面談)が行われる場合もあれば、そうでない場合もあります。
審尋がある場合は事情の説明や免責に関する質問に答える必要がありますが、審尋がないケースも多いため、いずれにせよ手続きは比較的短期間で進行します。
一般的には「申立てから免責確定まで数か月程度」で完了することが多いです。

メリットは、費用が抑えられ、手続きが迅速であることです。
デメリットや注意点としては、官報への氏名の掲載、信用情報への登録(いわゆるブラックリスト)、一部職業の制限、税金や養育費などの返済義務が免責されないことがあります。
また、申立て時に財産がないとされても、後で資産が見つかれば管財事件に切り替わる可能性があるため、申立書類は正確に作成する必要があります。

同時廃止を目指す場合、事前に資産や取引履歴を整頓し、弁護士などの専門家に相談して書類を整えることが最も重要です。
 

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