自己破産申請に必要な書類

自己破産の手続き
自己破産申請に必要な書類

陳述書の出来不出来で免責が決まる

自己破産には大量の書類が不可欠
自己破産は借金を免除するという非常に大きな影響力を持っています。
それゆえ、裁判所は自己破産を申し立て、免責を得ようとする人々に、資産や負債についての詳細な情報を提供させ、多額の借金を抱えるに至った経緯を詳述させます。
自己破産の申し込みには、通常約20ページの書類が必要ですが、これらの書類は居住地を管轄する地方裁判所の破産担当窓口で入手可能です。
書式は地方裁判所ごとに若干異なりますが、基本的な内容はほぼ同様です。
これらの書類は申請者が裁判所で審尋を受ける際に極めて重要な資料となるため、作成時には細心の注意が必要で、不備があれば再提出(補正)を命じられ、裁判所に何度も足を運ばなければならない場合があります。
個人での申請も可能ですが、書類作成は非常に手間のかかる作業(慣れないと1~2日かかります)なので、一度の提出で受理され、迅速に破産手続きに入ることを希望するのであれば、弁護士などの専門家に依頼することを推奨します。

陳述書は現在の状況と経緯を論理的にまとめる
書類の中で最も重要なのは、申請者が資金不足である理由を裁判所に明確に説明する陳述書です。
この中で、申請者の負債額や収入、財政状況を明示し、現在の負債を抱えるに至った理由や努力しても破産申請に至った経緯を年代ごとに整理して詳しく記入する必要があります。
この陳述書の内容次第で、免責許可を得られるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
書類が正常に受理された場合、受理票が渡されますので、この受理票のコピーを各債権者(金融機関)に郵送します。

 

追 記

陳述書の出来不出来が免責許可を左右する具体的ポイント

事実の網羅性
借入時期・金額・利用先に加え、家族構成・収入・支出、資産の処分状況、生活再建に向けた具体的なステップまで、漏れなく記載されているか。

時間軸の整理
「いつ・誰から・何のために借り、いつ返済が止まり、現在なぜ返済能力がないのか」を時系列で明快に示しているか。

誠実さ・真摯さの表現
事実の記述を単に行うだけでなく、周囲に与えた迷惑への謝罪や、新たなスタートへの覚悟を具体的に表現できているか。

隠蔽・粉飾の有無
財産の隠匿や虚偽の債務の記載、誤った情報を含むことは、免責不許可の理由に該当する恐れがある。

書式・体裁の適合性
空白が多かったり、体裁が乱れていると、「本人が手続きを正しく理解していない」と判断されかねない。

裁判所は「この人に本当に再出発を許可してもいいのか」を、限られた資料と短時間の審尋の中で評価します。
その際、本人の主張を最も詳細に伝える陳述書の質が、免責許可を決定する重要な要素となるのです。
正確に事実を、時系列で、誠実に記載する
隠さず、虚偽なく、具体的に説明する
迷惑をかけた相手への謝罪や今後の生活プランを盛り込む
この3点を意識し、弁護士などの専門家と共に改良を加えていくことが、免責許可への最短の道と言えるでしょう。

 

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