過払い金請求を弁護士に依頼する際の流れ(4)

過払い金の請求方法
過払い金請求を弁護士に依頼する際の流れ(4)過払い金返還請求書の送付

過払い金返還請求書を送るまでの一連の手続き

借金の返済を長期間続けていると、利息制限法の上限を超えて利息を支払っているケースがあり、
その差額が「過払い金」として返ってくる可能性があります。
この過払い金請求を行う際、重要なステップのひとつが「過払い金返還請求書」を貸金業者に送付する手続きです。
流れを整理すると、次のようになります。

1. 弁護士による取引履歴の精査と過払い金の算出
まず、貸金業者(消費者金融・クレジット会社など)から、これまでの取引履歴(借入と返済の記録)を取り寄せます。
弁護士は、この履歴を利息制限法に従って計算し直し、どれだけ過払い金が発生しているかを正確に算定します。
ここでの計算結果が、後の交渉の「基準額」となります。

2. 過払い金返還請求書の作成
算出した金額をもとに、「過払い金返還請求書」を作成します。
この書面には、
・返還を求める過払い金の総額
・返還期限(いつまでに支払ってほしいか)
・振込先の銀行口座情報
・請求の法的根拠(利息制限法違反など)
・今後、訴訟も検討している旨(必要に応じて)

といった事項を、誤解のないように整理して記載します。
弁護士に依頼していれば、相手方にとっても理解しやすい形で、交渉を見越した内容に整えてくれます。

3. 内容証明郵便による送付
完成した過払い金返還請求書は、通常の郵便ではなく「内容証明郵便」で貸金業者に送ります。
内容証明郵便を利用することで、
・いつ送付したのか
・誰宛に出したのか
・どのような内容を送ったのか
が公的に証明されます。

これは、後で「そんな請求書は受け取っていない」「そんな内容ではなかった」といった主張を防ぐうえで非常に有効で、交渉がこじれた場合や裁判に発展した場合に重要な証拠となります。

4. 貸金業者からの回答を待つ期間
請求書発送後は、貸金業者の内部確認や担当部署での検討が行われ、その回答を待つことになります。
返還期限の設定にもよりますが、回答が届くまでの目安は、概ね数週間程度です。
この段階で、
・請求金額どおり支払う
・一部減額して和解したい
・請求自体を争う

といった返答がなされるため、弁護士は内容を精査し、依頼者と相談しながら次の対応方針を決めていきます。

送付時の注意点と、弁護士に依頼するメリット
1. 内容証明郵便の利用は必須レベル
過払い金請求は、最終的に訴訟を視野に入れた法的なやり取りとなることが多く、口頭や普通郵便での請求では証拠が残りません。
とくに、時効(最後の取引から原則10年)ギリギリでの請求になる場合、「時効が完成する前に、適切な請求をした」という記録を残すことが重要です。
その意味でも、内容証明郵便での送付は、実務上ほぼ必須と考えておくべきです。

2. 返還期限は現実的な期間を設定する
請求書に記載する返還期限が極端に短いと、貸金業者側が事務的に対応しきれず、
形式的な「拒否」や無視につながるおそれがあります。
一般的には、2〜3週間程度の猶予を設けることで、
・「相手に検討する時間を与えた」という形が整う
・後の裁判で「社会通念上妥当な期限だった」と評価されやすい

というメリットがあります。
弁護士は、相手業者の対応スピードや過去の傾向も踏まえながら、無理のない期限設定を行ってくれます。

3. 過払い金額の計算精度が交渉力を左右する
過払い金返還請求書に記載する金額が、利息制限法に基づいて厳密に計算されていないと、
・貸金業者から「計算が間違っている」と指摘される
・再計算のやり取りが増え、解決までの期間が延びる
・不利な条件での和解を迫られる

といったリスクが高まります。
弁護士であれば、利息の引き直し計算ソフトや専門知識を用いて、1円単位で正確な金額を算出し、根拠のある請求を行うことができます。

4. 自分でやるか、弁護士に任せるか
過払い金請求は、本人でも手続き自体は不可能ではありませんが、
・取引履歴の取り寄せ
・利息制限法に沿った計算
・過払い金返還請求書の作成
・貸金業者との交渉や、必要に応じた訴訟対応

といった作業をすべて自分で行う必要があります。
一方、弁護士に依頼すれば、これらの手続きを一括で任せることができ、計算ミスや書類不備によるトラブルも防ぎやすくなります。
借金問題は感情的にも負担が大きいため、専門家のサポートを受けながら冷静に進めていくことで、より有利かつスムーズに過払い金請求を完了させられる可能性が高まります。

 

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