過払い金請求を弁護士に依頼する際の流れ(1)

過払い金の請求方法
過払い金請求を弁護士に依頼する際の流れ(1)弁護士に依頼

1. 弁護士に過払い金請求を依頼するまでの一連の流れ
① 相談先の弁護士事務所を探す
まずは、過払い金請求や借金問題に力を入れている弁護士事務所をピックアップします。
事務所のホームページや口コミをチェックし、「過払い金請求の実績」や「料金体系が明確かどうか」を確認すると安心です。
② 電話・メール・Webフォームから問い合わせ
事務所を選んだら、電話やメール、Webフォームなどで問い合わせます。
この時点では、借金の総額や借り入れ年数など、おおまかな状況を伝える程度でかまいません。
多くの事務所では、過払い金請求に関する「無料相談」を案内してくれます。
③ 無料相談の日程と方法を決める
相談は次のようなスタイルから選べることが多いです。
・事務所での対面相談
・電話相談
・オンライン(Zoom等)相談

仕事や家庭の事情で来所が難しい場合は、電話やオンライン相談に対応している弁護士を選ぶと負担が少なく済みます。
④ 相談前に準備しておくとよい資料
相談をスムーズにするため、可能な範囲で次のような情報を整理しておきます。
・借金をしている(していた)金融業者の名前と数
・借り入れ開始時期・完済時期(おおよそでも可)
・毎月の返済額や返済回数
・手元にある「契約書」「取引明細書」「請求書」「領収書」
など
書類が揃っていなくても、多くの場合は弁護士が金融業者に対して「取引履歴の開示」を求めてくれるので、現時点であるものだけで構いません。
⑤ 弁護士との面談・ヒアリング
無料相談当日は、これまでの借金の経緯や、現在の返済状況を弁護士に詳しく説明します。
主に次のようなポイントを確認されます。
・どの金融業者から、いつ頃から借りているか
・返済は現在も続いているか、すでに完済しているか
・収入や生活状況、他にも借金がないか

ここで、過払い金が発生している可能性や、借金整理の必要性などを含めて、具体的な方針を一緒に検討します。
⑥ 委任契約の締結
内容に納得し、「この弁護士に任せたい」と思えたら、正式に依頼するための「委任契約書」を取り交わします。
契約書には、以下のような事項が記載されています。
・弁護士費用(着手金・成功報酬・実費等)の金額や計算方法
・過払い金請求の対象となる金融業者
・弁護士が行う業務の範囲

不明点は、この段階で必ず質問しておきましょう。
⑦ 弁護士が金融業者へ「受任通知」を送る
委任契約が完了すると、弁護士は各金融業者に対し、「この依頼者の過払い金請求について受任しました」という通知(受任通知)を送付します。
これにより、多くの場合、業者から本人への督促や取り立ては止まり、以降のやり取りは弁護士を通じて行われるようになります。
⑧ 取引履歴の開示・利息制限法で再計算
金融業者から取引履歴が開示されると、弁護士が利息制限法に基づいて再計算を行い、「本来支払うべきだった金額」と「実際に支払った金額」の差額を算出します。
この差額が、いわゆる「過払い金」です。場合によっては、まだ残っている借金がゼロになり、さらに過払い金が戻ってくることもあります。
⑨ 業者との交渉・和解(または訴訟)
計算の結果、過払い金が出ていれば、その返還を求めて金融業者と交渉します。
・話し合いで和解するケース
・金額や条件に折り合いがつかず、裁判(訴訟)に進むケース

いずれの場合も、基本的な手続きや交渉は弁護士が代理で行い、依頼者には要所要所で報告があります。
⑩ 過払い金の返還・精算
和解や判決が確定し、金融業者から過払い金が支払われたら、弁護士費用を精算したうえで、残りが依頼者の手元に戻ります。
借金が残っている案件では、過払い金と借金を相殺する形で処理されることもあります。

2. 弁護士に過払い金請求を任せるときの重要な注意点
① 弁護士費用の「総額」と「内訳」を具体的に確認する
過払い金請求を弁護士に頼む場合、費用の仕組みを曖昧なままにしないことが最も重要です。
確認したい主な項目は次の通りです。
・着手金:依頼時に支払う費用があるかどうか
・成功報酬:回収額の何%か、最低報酬はいくらか
・実費:郵送代、裁判費用、交通費などは別途かかるか
・解約時の費用:依頼途中で解約した場合の扱い

完全成功報酬制」と表示されていても、実費やその他の名目で別料金が発生する場合があります。
契約書や見積書をよく読み、金額だけでなく計算方法まで理解してからサインしましょう。
② 過払い金請求・借金問題に強い弁護士かどうか
弁護士であれば誰でも同じ、というわけではありません。
過払い金請求は、利息制限法・出資法・貸金業法などへの理解に加え、金融業者との交渉経験も重要です。
・過去の取り扱い件数
・回収実績(どれくらいの割合で回収できているか)
・借金整理(任意整理・個人再生・自己破産)にも詳しいか

こうした点を、事務所のサイトや相談時に確認しておくと、より有利な条件で解決できる可能性が高まります。
③ 説明がわかりやすく、疑問に丁寧に答えてくれるか
費用や手続きについて、専門用語ばかりで説明されたり、質問してもはぐらかされたりする弁護士は避けたほうが無難です。
「素人にも理解できる言葉で説明してくれるか」「こちらの不安をきちんと汲み取ってくれるか」といった点も、弁護士選びの大切な基準になります。

3. 依頼後の心構え:丸投げせず、進捗を共有してもらう
弁護士に依頼すると、手続きの大半は代理で進めてくれますが、「任せきり」にしないことも大切です。
・どの金融業者に対して過払い金請求をしているのか
・現在は、取引履歴の開示待ちなのか、交渉中なのか、裁判中なのか
・いつ頃、どの程度の返還が見込めるか(あくまで目安)

こうした情報を、定期的な報告や問い合わせを通じて確認しておくと、手続きの見通しが立ちやすくなり、精神的な不安も軽くなります。
事務所によっては、進捗をメールや書面で知らせてくれるところもあるので、相談時に「進捗報告の方法」も聞いておくと良いでしょう。

4. 時効とタイミング:過払い金請求は「早めの行動」が重要
過払い金請求には「時効」があり、最後の取引(完済など)から一定期間が経過すると、請求できなくなる場合があります。
そのため、
・「昔の借金だからもう無理だろう」と決めつけない
・心当たりがあるなら、まずは早めに弁護士へ相談してみる

ことが大切です。
借金の返済にまだ追われている方も、「払い過ぎた利息」を取り戻すことで、返済負担が軽くなったり、完済時期を早められたりする可能性があります。

まとめ
借金や過払い金請求の問題は、一人で悩み続けるほど状況が悪化しやすい分野です。
弁護士に相談すれば、法的な観点から「本当に支払う必要のある借金」と「払い過ぎたお金」を整理し、最適な解決策を一緒に考えてもらえます。

費用や実績をしっかり確認し、信頼できる弁護士と連携することで、過払い金請求の手続きはぐっとスムーズになります。
迷っている段階でも、まずは一度、無料相談を利用して、自分の状況を客観的に把握することから始めてみてください。

 

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