過払い金を取り戻す方法【1】

過払い金の請求方法
過払い金を取り戻す方法【1】

過払い金請求は「早いもの勝ち」の側面がある

金額によって返還までに時間がかかることもある
過払い金を取り戻すためには、まず業者宛に「過払い金返還請求通知書」を送り、和解交渉を始めます。
和解が成立すれば、過払い金を取り戻せますが、業者が対応しなかったり、不当な和解案を提示した場合、裁判を起こす選択肢もあります。
和解が成立したり、裁判で返還命令が出ても、すぐにお金が戻るわけではありません。
一般的には、弁護士に依頼した場合、裁判に至らずに通常3~4ヶ月で返還されますが、大きな金額の場合、業者が抵抗するため、返還までに時間がかかることがあり、裁判が長引くと、1年近くかかることもあります。

業者も「ない袖は振れない」
最近の貸金業法改正や過払い金返還請求の増加により、貸金業者の経営状態が悪化していますので、返金が遅れたり、戻ってこないケースが増加しています。
特に中小規模の貸金業者は資力が乏しく、経営基盤が脆弱ですので、過払い請求が殺到すると、倒産に追い込まれる可能性があります。
したがって、過払い金があることが判明したら、早めに(早ければ早いほどよい)弁護士に相談し返還請求を行うことが重要です。
又、過払い金にも金利が発生します。
過払い金請求を貸金業者に請求する段階で金利分も請求しておけば、和解の際にその金利を免除する代わりに過払い金は全額払ってもらうという取引条件になります。
なので、過払い金請求の際は金利も忘れずに請求しましょう。

 

追 記
過払い金請求のメリットとデメリット

「メリット」
金銭的メリット
・支払った利息分が返還されることで、借入実質負担が軽減され、家計や事業資金が確保しやすくなります。
・過払い金を得た結果、新たな借入やローン返済の資金に充てられます。

手続きコストの低さ
・多くの弁護士・司法書士事務所で「初回相談無料」「着手金無料」で受託可能です。
・成功報酬型(返還額の20~30%程度)なので、実際に返還されないと報酬は発生しません。

手続きの流れの明快さ
・取引履歴の取得→過払い金算定→交渉(または訴訟)→和解・返還という標準的フローで進行します。
・通常3ヵ月程度で完了し、ほとんど長期化しません。

信用情報への影響が小さい
・過払い金請求そのものが信用情報(ブラックリスト)に記録される事は基本的にありません。
・交渉も非公開で進むため、周囲に知られず手続きできます。

「デメリット」
手続きにかかる時間と手間
・取引履歴の取り寄せや書類準備に2~4週間以上かかることもあります。
・計算が複雑な場合、専門家への確認作業が増えることがあります。

報酬・費用発生の可能性
・交渉で解決しない場合、訴訟に移行すると裁判費用(収入印紙代や郵便代など)が追加されます。
・成功報酬率によっては、手間に見合った残額が減ってしまうこともあります。

相手業者の倒産リスク
・請求までに貸金業者が破産・合併すると、回収可能額が大幅に減少します。
・仮差押えなど優先的な手続きが必要になる場合があります。

証拠資料の不備・消失リスク
・古い契約・取引履歴が廃棄済みだと、正確な過払い金額の算定が難航することもあります。
・書類取り寄せに時間が掛かり、請求権の時効(最終取引から10年)が迫ってくることがあります。

 

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