今回は、「任意整理を弁護士に全てお任せしたら、どんなふうに進んでいくのか?」を、具体的なケースを交えながら解説します。
「任意整理って名前は聞いたことがあるけど、実際に何が起こるのか分からない」という方のイメージづくりに役立ててください。
「モデルケース:Bさんの状況」
例として、次のような方をイメージしてみましょう。
Bさん(30代・パート勤務・大阪府在住)
・クレジットカードのショッピング枠やキャッシングで「合計約150万円の借金」
・毎月の返済額は「5万円以上」
・収入が減り、カードの返済のために他のカードで借りる「自転車操業」の状態
・取り立ての電話や支払いの督促がプレッシャーとなり、精神的にも限界を感じていた
そこでBさんは、「一人ではもう無理だ」と感じ、「弁護士に任意整理を依頼」する決断をしました。
ここからは、Bさんが実際にどんな流れで問題を整理していったのかを、時系列で見ていきます。
【弁護士に任せた任意整理の一連の流れ】
1. 最初の相談と依頼の決断
Bさんは、インターネットで「借金 任意整理 弁護士」と検索し、「無料相談を行っている法律事務所」に連絡しました。
相談では、次のような内容を弁護士に伝えました。
・借入の件数と借金の総額
・毎月の返済額と収入の状況
・今後、毎月いくらなら返済できそうか
弁護士は、自己破産や個人再生との違いも説明した上で、
「この収入なら任意整理での解決が現実的です」とアドバイス。
Bさんは内容に納得し、正式に「任意整理を依頼する契約」を結びました。
「手続きは全てお任せください。債権者との交渉もこちらで行います。」
こうして、Bさんは一人で抱え込む状態から抜け出しました。
2. 受任通知で取り立てがストップ
弁護士が各債権者に対して「受任通知」を送付します。
これは、「今後は本人ではなく弁護士が窓口になります」という連絡です。
この通知が届くと、原則として
・債権者からBさん本人への督促電話
・自宅や職場への取り立て連絡
といったものは止まります。
Bさんは、「あの電話が鳴るたびに心臓がドキッとしていた…」という状態から解放され、
「精神的な負担が大きく軽くなりました。」
3. 取引履歴の取り寄せと借金額の見直し
次に、弁護士は各債権者から、取引履歴(これまでの借入と返済の記録)を取り寄せます。
これをもとに、法律で定められた上限金利(利息制限法)に基づいて、利息を「正しく計算し直します」。
長期間、高い利息で返済してきた場合は、
・不要な利息がカットされる
・場合によっては、払い過ぎていた利息(過払い金)が見つかる
といったこともあります。
Bさんの場合も、利息の見直しにより
「借金総額は約150万円 → 約120万円」まで圧縮されました。
元々の借金額がそのまま残るのではなく、「本来払うべきだった額」に近づけるイメージです。
4. 弁護士による債権者との交渉
借金総額を確定したら、次は「返済条件の交渉」です。
ここが任意整理の大きなポイントであり、弁護士に任せる大きなメリットでもあります。
弁護士が債権者ごとに、
・将来的な利息をカットしてもらえないか
・月々いくらなら支払えるのか
・何年程度の分割返済にするのか(例:3〜5年)
といった内容を丁寧に交渉していきます。
Bさんのケースでは、
・将来の利息は基本的にカット
・元金約120万円を「3〜5年ほどで分割返済」
・「毎月の返済額は約2.5万円前後」まで抑える
といった条件で話がまとまりました。
以前は「月5万円以上」だった返済が、約半分の負担になり、
生活費を削らずに返済を続けられるようになりました。
5. 和解契約の締結と新しいプランでの返済開始
交渉の結果、各債権者と条件がまとまると、
「和解契約書」が作成されます。
・借金総額はいくらか
・分割回数は何回か
・毎月の返済額はいくらか
・延滞した場合はどうなるか
といった内容が明確に書面で定められます。
Bさんは、その内容を弁護士から説明してもらい、納得したうえで和解に同意。
以降は、決められた金額を毎月コツコツ支払っていくだけです。
弁護士に手続きを全てお任せしたことで、
Bさんは「何をどうすればいいのか分からない」という不安から解放され、
「あとは計画通りに返済するだけ」という、見通しの立った生活を取り戻しました。
【弁護士に任せて任意整理を進めるメリット】
任意整理は、自分で手続きを進めることも理論上は可能ですが、
弁護士に全てお任せすることで、次のようなメリットが得られます。
複雑な手続きを丸ごと任せられる
書類作成、取引履歴の取り寄せ、利息の再計算、和解交渉などをプロが代行。
債権者と直接やり取りしなくて済む
取り立てや交渉のストレスから解放され、生活や仕事に集中できる。
法的なルールに沿った有利な条件を引き出しやすい
利息制限法や判例を踏まえ、「どこまで減額・調整できるか」を見極めて交渉。
精神的な負担が大幅に軽くなる
「もう一人じゃない」と感じられるだけでも、気持ちがかなり楽になります。
無理のない返済計画が立つ
収入と支出のバランスを見ながら、「現実的に払える金額」で計画を組んでくれる。
【借金問題は、一人で抱え込まないことが解決の第一歩】
任意整理は、破産せずに「借金を整理し、生活を立て直すための有効な手段」です。
そして、弁護士に依頼することで、煩雑な手続きや交渉を「全てお任せ」できます。
Bさんも、「もっと早く相談しておけばよかった」と感じたそうです。
追い詰められてから行動するより、
「返済がきつくなってきたかな?」と感じた段階で動いたほうが、
取れる選択肢は確実に増えます。
「もう限界かもしれない」「誰にも相談できない」と思ったときこそ、
一人で抱え込まず、「借金問題に詳しい弁護士」に相談してみてください。
そこから、あなたの生活を立て直すための具体的な道筋が見えてきます。