1. 生活状況と借金内容のヒアリング
まず弁護士は、あなたの収入・支出、家族構成、現在抱えている借金の総額や件数、滞納の有無などを詳しく確認します。
この段階で、実際に毎月いくらなら無理なく返済できるかを一緒に検討し、「返済の上限額」を明確にしていきます。
2. 和解方針・返済案の検討
ヒアリングの内容を踏まえ、弁護士が和解交渉の方針を立てます。例えば、
・将来利息をどこまでカットしてもらうか
・何年程度の分割払いにするか
・遅延損害金をどのように扱うか
といった点を整理し、あなたの生活を維持しながら返済を続けられる「現実的な返済案」を作成します。
3. 債権者への連絡と和解交渉のスタート
次に、弁護士が代理人として、各債権者(クレジットカード会社、消費者金融、信販会社など)に受任通知を送付します。
これにより、原則として、あなた本人への督促や取り立てはストップし、以後のやり取りは弁護士を通じて行われます。
そのうえで、弁護士が事前に作成した返済案をベースに、各債権者ごとに和解交渉を進めていきます。
4. 条件のすり合わせ・調整
和解交渉では、債権者によって対応が異なります。
・利息のカットに柔軟な業者
・分割回数は長く認めるが、元金はほとんど減らさない業者
・過去の取引状況によって対応を変える業者
など、スタンスはさまざまです。
弁護士は、過去の経験や各業者の傾向を踏まえて、利息カットの可否や分割回数、毎月の返済額などについて調整し、あなたの希望と債権者の条件の「落としどころ」を探っていきます。
5. 和解条件の確定と和解成立
交渉の結果、双方が合意できる内容にまとまれば、和解契約書(合意書)が作成されます。
和解書には、
・最終的な返済総額
・毎月の返済額
・返済期間・支払期日
・遅れた場合の扱い(和解の解除条件 など)
といった重要な条件が明記されます。
あなたがその内容を確認し、納得したうえで署名・押印を行い、正式に和解成立となります。
6. 返済スケジュールの確認と支払い開始
和解成立後は、和解契約書の内容に従って返済が始まります。
弁護士から、各社ごとの返済開始日や振込先、金額などが整理された資料が渡されることも多く、これをもとに家計の管理をしていきます。
返済開始前に、固定費の見直しや家計簿の作成などを行い、「毎月この金額なら必ず支払える」という仕組みを整えておくことが重要です。
【和解交渉を進めるうえでのポイント・注意点】
返済可能額は「背伸びしない」
弁護士に相談するときは、「実際に支払える金額」を率直に伝えることが最も大切です。
見栄を張って多めの返済額を希望してしまうと、数か月後に支払いが苦しくなり、和解内容どおりに返済できなくなるおそれがあります。
債権者ごとの対応の違いを前提に考える
同じ借金でも、債権者によって和解交渉の進め方や譲歩の範囲は異なります。
こうした違いを一人で判断するのは難しいため、各社の傾向を把握している弁護士に任せることで、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。
和解成立後は「遅れない」ことが最優先
和解成立後の返済は、一度の遅延でも和解が解除され、残額を一括請求されるリスクがあります。
給与の振込日と支払期日が合っているか、引き落とし口座の残高管理ができるかなど、具体的な運用まで意識して準備しておくことが重要です。
借金問題は、和解交渉の段階でどのような条件をまとめるかによって、今後の生活の負担が大きく変わります。
弁護士とよく相談しながら、無理のない返済計画で和解成立を目指し、その後の返済を確実に続けていくことが、再スタートへの近道となります。